FX投資に限らず、株式投資や先物取引など投資を行う以上は、常にリスクと向き合っていかなければなりません。
投資を行う上で起こり得るあらゆるリスクを回避するには、徹底したリスク管理を行う必要があります。
リスク管理のひとつの方法として、分散投資があります。
分散投資とは、簡単に言えば投資の対象となるものを1つに絞るのではなく、複数に分けて投資を行うことを言います。
たとえば、株式投資を行う場合は、1つの銘柄に集中して投資をするのではなく、複数の銘柄に分けて投資をします。株式投資だけではなく、投資信託や債券など投資の対象を複数に分けるのも分散投資です。
そもそも分散投資とはどのような投資スタイル?
分散投資については、アメリカの有名な格言についてご存知でしょうか。
「Don’t put all your eggs in one basket」という言葉がありますが、これを直訳すると「卵全部をひとつのカゴに盛るな」という意味です。
たとえば、卵が10個あるとした場合、10個の卵をすべて1つのかごに盛ってしまうと、かごを落とした時に全部割れてしまう可能性があります。
でも、10個の卵を複数のかごに少しずつ盛っていれば、仮に1つのかごを落としたとしても、残りの卵は割れる心配がありません。
1つのかごに卵を3つずつ盛り、残りの4個は1つのかごに盛ります。そうすると、全部でかごの数は3つになります。この中で、どれか1つのカゴを落としたとしても、残りの卵は割れないで済むというわけですね。
これは、分散投資によるリスク回避でも同じことが言えます。
そもそも投資はギャンブル的な感覚で行うものではありません。お金もうけのためにするものでもなく、資産運用の手段のひとつとして行う、それが投資です。
FX投資を副業として行う場合、利益を得ることだけに集中していてはいけません。
投資を行う以上、常にリスクとは背中合わせの状態ですから、いかにリスクを最小限に食い止めるか、そのことを優先すべきです。
どの投資を選ぶにしてもリスクは常につきもの、そして投資は自己責任で原則ですから、リスク回避の対策として分散投資は鉄則なのです。
分散投資の3つの重要ポイントとは?
分散投資では、投資の対象となるものを複数に分散するという考え方が基本ですが、それだけでは分散投資とは言えません。
分散投資には、大きく3種類の重要ポイントがあるのをご存知でしょうか。
3つの重要ポイントのうちのひとつが、投資の対象となる資産の分散です。
FX投資では、複数の通貨ペアに分けて投資をすること、これが資産の分散です。
たとえば、米ドル・日本円、ユーロ・日本円、豪ドルと日本円、この3種類の通貨ペアに分散して投資を行うことです。
しかし、通貨ペアの選び方によっては、分散投資をしていても投資効率が悪くなる可能性もあります。通貨の値動きの傾向がよく似た通貨ペアを複数選んで取引するのでは、分散投資とは言えません。値動きの特徴が異なる通貨ペアを選択するのがベストです。
資産の分散といったところでは、もっと大きな目で見れば、FX・株式投資・債券といった組み合わせで投資を行う方法もあります。いろんな投資方法がある中で、投資の種類を分散するのも分散投資の大きな特徴です。
残りの2つの重要ポイントは、地域の分散と時間の分散です。
FX投資で3種類の通貨ペアを選ぶ場合、そのうちの1種類はクロス円以外の通貨ペアで取引するのも良いでしょう。さらに、投資を行うタイミングを何度かに分けることで、時間を分散させることができます。
分散投資を行うことによって、投資リスクを抑える対策になる反面、リターン(利益)が小さくなる可能性もあります。
しかし、ハイリスク・ハイリターンの投資よりもローリスク・ローリターンのほうが、安全性が高いで安心です。